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未来に先回りする思考法(佐藤航陽)

2021.11.02

アイデアよりタイミング

読んで理解すれば、
「世の中の流れを読み、今どの場所にいるのが最も有利なのかを適切に察知する能力」
がアップします。

「テクノロジー」への理解を深めながらそれを実現させていくことができます。

<こんな人におすすめ>
◉これから何か始めたいが何をしたらいいのかわからないから、先を読む力を教わりたい
◉これから起業したいが、そのヒントが欲しい
◉先見性を身につけたい
◉テクノロジーへの理解を深めたい

◉結論

ビジネスで成果をあげるには、
世の中の流れを読み、今どの場所にいるのが最も有利なのか適切に察知する能力が必要です。
そのために、
①常に原理から考え、
②テクノロジーの現在地を知り、
③タイミングを見極めましょう!


◉著者の紹介
佐藤航陽氏
早稲田大学を1年で中退し、20歳のときに資金150万円で起業。
それから10年で世界8カ所に拠点を持つグローバルビジネスを育て上げ、日本を代表する若手起業家として注目されています。

「お金2.0」という本も読みましたが、すごく面白くて勉強になる本です。

1、常に原理から考える

社会の進化は常に「必要性」によって起こっている。

具体的にみていきましょう。
【イスラエルの例】
イスラエルは、人口800万人程度の小さい国ですが、ナスダックに上場する企業はアメリカの次に多く、第二のシリコンバレーとも呼ばれています。
それは
・中東では、周辺国との争いが絶えないためアメリカをはじめとする諸外国への影響力を保たなければ、国として危機に陥てしまう
という必要性があるからと言われております。

【ユダヤ人の例】
ノーベル賞受賞者の20%を占めるのがユダヤ人。
しかし、世界人口の1%にすぎないのです。
そうなったのは、数千年の長い迫害から生き延びるために必然的に身につけざるをえなかった「知恵」と言われております。
生き延びるために知恵を身につける必要性があったのです。

このように、どんな「必要性」を持って生まれたのか?歴史を踏まえて考える。
点ではなく「線」で捉えることが重要になるとのことです。

手段が目的化しないために、今やっていることがどんな課題を解決するために生まれたのか、常にその原理を意識しておきましょう。

2、テクノロジーの現在地を知る

Q、東京から大阪にいきたい時、どうやっていきますか?

おそらく車や新幹線を利用して行くでしょう。徒歩でいく人はまずいません。
それは、車や電車などのテクノロジーを活用すればもっと速くいけることを知っているからです。

このように、課題への解決方法が時代にあっているかを判断するためには、テクノロジーの現在地を知っている必要があります。

テクノロジーを「知る」には4段階ある
①使える
②ポテンシャルがわかる
③なぜできたのかを原理から理解している
④実際の作り方がわかる

コンピュータを例に理解を深めましょう。

現在(2021年)、コンピュータを使える人(①)は世界27億人以上いると言われております。

その中の9割以上の人がポテンシャルも理解しているはず(②)。
しかし、電子回路なども含めてコンピュータがどのように動いているかを理解している人(④)は0.01%程度しかいないでしょう。

④までは必要ないが、③の「原理から理解できているかどうか」が、未来の方向性を読むために必要なのです。

コンピュータは、単なる計算機から社会全体に浸透し、膨大なデータを学習し知能を発達させたました。
一言で表すと、コンピュータは「知性を拡張」させたのです。

このように、そのテクノロジーがなぜ誕生し、どんな課題を解決してきたのかを知ることで、その課題を解決する別の選択肢が誕生した時に、未来の方向性をいち早く察知することができるのです。

3、タイミングを見極める

ビジネスの世界でアクションを起こすのは電車に乗る行為とよく似ていると言います。

「目の前には、都内の通勤ラッシュのように、分刻みのスケジュールで電車が走っています。その中から選ぶ市場や戦いかたによって乗る電車を選ばなくてはいけない。遠くまでいける電車を見抜けるかどうかは、乗客の未来を読む力に委ねられています。その時の『切符』にあたるのが『リソース』。資金やスキルや経験、人脈など。もうひとつ重要なのがタイミングなのです」

(本文引用)

<タイミングで成功した例 Facebook編>
2012年、Facebookは社員13人、売上0のInstagramを100億円で買収。
Instagramのユーザーはそこから3年で300万人→3億人以上になった。
文字のSNSから写真のSNSに変わるタイミングで買収したことによってさらに売り上げをアップさせたのです。

<失敗例 テスラ編>
テスラは100年以上も前から交流電流を発明し、ポケットに入れて持ち運べる安価な装置によって、海上や陸上でも受信でき、ニュースやメッセージを伝えることができる未来を予測しました。iPhoneの登場を予測したと言えます。
しかし、当時は笑われて世間に受け入れられず、寂しい最期を迎えたそうです。

完全にタイミングを読むことはできないが、来たるべきタイミングで電車にのこむためにも、未来に先回りする思考法を身につけ、必要なリソースを入手しておくことが必要になります。

◉まとめ

どのようにすれば、
世の中の流れを読み、今どの場所にいるのが最も有利なのか適切に察知する能力がアップするのか?という点に絞ってまとめさせていただきました。

「こんな変化が激しくて不確実な世の中でどうやって未来を予測するねん!」と疑いまくりながら読み進めましたが、読み終えるとかなりすっきりしました!

進化にはパターンがあり、点ではなく線で物事を捉えることを覚えたからです。

普段から、それがなぜ生まれたのか?という原理から理解する姿勢を忘れないようにしていきます。

世の中の流れを読み、今どの場所にいるのが最も有利なのか適切に察知するには、

「常に原理から考え、テクノロジーの現在地を知り、タイミングを見極めましょう。」

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!